第2号

 前回、ウィステリアはFileMakerProのテンプレートであり、カスタマイズフリーであるという事を話題にあげましたが、今回は実際に現場からの要望があり、 私の方でカスタマイズした実例をご紹介いたします。これはアポイント管理職のカスタマイズ例です。

 図1は、通常のアポイント入力画面ですが、2か所のカスタマイズがあ ります。

 1か所目は画面の下部にカレンダー形式の日付選択機能をつけていま す。通常版では上部のボタンで日付移動ですが、直感的にピンポイントで日付選択がしたいとのご要望があり、表示日付右のマークをクリック するとカレンダーがポップアップし移動したい日付をクリックするとその日付に移動します。

 2か所目は、画面右にスタッフ名簿とそのカラーが常時表示されるよう にしています。

一画面内で、色による識別をよりわかりやすくするためのご要望です。

 図2では、画面丸ごとが新たな機能です。これは1週間分のアポイント を同時に表示したいとのご要望で、一番左を月曜日~一番右を土曜日という週間表示にしています。この画面へは通常の入力画面から「週表 示」のボタンをクリックすれば、入力画面で表示されていた日の週へ移動します。

 各曜日内は左からチェア1~5(または6~10)が、患者名と担当者 色で表示され、

上部の「切替」ボタンでチェア1~5と6~10の画面切替をします。

 通常入力画面にも新設したカレンダ選択での日付移動に加え「1W」のボタンで、1週前と1週後へ移動します。

 この週表示画面の目的は、あくまでも視覚的にまとめてアポイント状況 を確認する事で入力はできません。入力画面に移動するときは上部の「入力画面へ」でカレンダ選択部分の日付に移動するか、該当日付表示部 分をクリックすると、その日付の入力画面へ移動します。

 画面右には、入力画面に追加したものと同じく、スタッフ名簿とそのカ ラーが常時表示されるようにしています。

 今回のカスタマイズは、これまで紙媒体でのアポイント管理を、アポイ ント管理職へ移行される際に、できる限り今までに似た形で業務を引き継ぎたいという現場の声を聞き取り調査し、できる限り画面構成をシン プルにカスタマイズしてみました。

 その他にも別の事例では、①アポイント管理職に入力されたデータを解 析して、スタッフ別に日ごと、週ごと、月ごとにわけて、患者年代別の人数集計をかける。②患者さんへ定番のアンケートを実施し、そのアン ケート結果の集計をする。③アポイント管理職にキャンセル履歴を残す。④レセコンソフトから患者基本データを自動取り込みし、氏名や住所 など情報入力の手間を省く。などのカスタマイズ導入事例があります。

 他にも、医院独自でカスタマイズされたものを見せて頂いた事がありま すが、患者さんへの提出書類(見積書・紹介状など)を簡単に発行できるシステムをつくっておられました。

 今回カスタマイズ例をご紹介いたしましたが、FileMakeProを使ったこの「ウィステリア」システムは、院内業務効率化の可能性の広げる素晴らしいシステムと言えるのではないで しょうか。


図1


図2